[自作パソコン]ASUSマザーボード、電池交換してもBIOSがリセットされる、アルミホイルで修理

[自作パソコン]ASUSマザーボード、電池交換してもBIOSがリセットされる、アルミホイルで修理


何年か使っていて最近不調になってきたなぁ、、って思ったけれど、自作パソコンなのでお店に聞く訳にもいかず、不便を感じていた際にダメ元で試した方法で改善したので紹介します。

パソコンの症状

私のパソコンを置いている部屋は賃貸マンションで雷サージが機能していないという事も有り、普段からパソコンを使い終わったらLANもコンセントも抜く習慣だったのですが、ある日パソコンの電源を入れるとBIOSの設定がリセットされており、その日を境に朝来てパソコンを起動すると時計の設定からという面倒くさい状態になりました。
「たぶん電池切れだろう」と思ってマザーボードのボタン電池を新品に交換しましたが状況に変化なし。しかもコンセントを抜いただけではリセットされず、コンセントを抜いたまま1日放置するとリセットされているという不思議な状況でした。

まずはGoogleで調べる

困ったときはまずググってみる。どんな状況でもだいたい似た経験を持つ人が日本には居るものです。
ASUSのマザーボードは型番を問わず、電池を新品に変えてもBIOSがリセットされる人がネット上には結構いました。掲示板で質問したり、猛者な人は基盤のパターンをはがしてコンデンサを追加したりと行動は様々です。
いずれも「電池を変える」以外の解決方法は得られませんでした。でも既に電池は新品に交換してしまいました。他の方法も探っていきましょう。

ボタン電池をGoogleで調べる

解決方法が電池交換ならば、とボタン電池について勉強してみました。
ボタン電池は記号によって大きさと厚みが違うの事は知っていましたが、実は記号で電圧が違います。およそ1.5vとおよそ3vの電池があるようです。電圧を間違えた可能性も考えられましたが記号も数字も同じものを購入していたのでこの問題ではありませんでした。
万が一電池を間違えたとしても保証は出来ませんが電圧が低い分には誤動作程度で済む事もありますが、高くなると瞬時に壊れる回路もあるので故障の原因には成ります。
ボタン電池に限らず、使い始めは電圧が規格通りですが使っていく内に電圧はどんどん下がります。電池が新品でもマザーボードに供給される電圧が低いと不調の原因になります。

電圧が下がる原因

ボタン電池を調べたことで電圧が下がる可能性を考えました。
電圧が下がる原因についてgoogleで調べてみました。
電線は太い方が抵抗が低く、細くなるほど抵抗が高くなって電圧も下がる。学校で学んだ事なので「何を今更?」と思われるかもしれませんが、100円ショップなどで買った安物のUSBケーブルで携帯電話の高速充電が出来なかったり、そもそも充電ができない事があるのもこの事が原因なのだそうです。販売者側が電線を短くするだけでなく、金属を少なくする事で低コストで作ろうとした結果、電線自体の抵抗値が高すぎて回路が不調になってしまうんだそうです。充電用のケーブルは太くて柔らか過ぎない物を選びましょうという結論でした。
少し脱線ぎみですが、この事をマザーボード上に置き換えて考えてみましょう。

今回の原因は不明ですが症状は電池交換で直せている事例ととても似ています。ただ何らかの理由で電圧が下がっているとしたら安定動作しない事もあるかもしれません。
家電製品でも動きが悪い時はコンセントを抜いたりしますが、最も簡単に直せそうな電源関連の問題は「接触不良」です。
パソコンのマザーボードで「ボタン電池」と「接触不良」というキーワードから電池ボックスとの接点に解決方法があるかもしれないと思いました。

掃除と端子起こし

基本的な電池ボックスはバネの力で電池に端子を押し付ける構造です。このバネの力が緩むと接触不良が起きます。これが案外、馬鹿にできない程の違いが起きるようです。
基盤側についている電池ボックスの端子をペンチやピンセットで曲げなおして電池と端子が接触する圧力を上げて接触不良を改善します。
ボタン電池や端子の接触面が錆びていたり曇っているのも問題がありそうです。錆びている場合はヤスリを使用するか無ければマイナスドライバーの先で軽く削って磨いてやるだけでも良いようです。
電池ボックスが原因なら大抵の場合は上記で治るかもしれませんが、すでに新品の電池に変えた時に試してしまっていた私のマザーボードではそうはいきませんでした。

端子の接点を広げる

接点を広げて端子の接触面積を大きくする事を試みました。電池ボックスに手が届きさえすればパーツやケーブルを外さなくても出来る作業なので比較的楽な方法です。
工具が有れば、端子の上にハンダを盛るのが最も早くて効果的です。
お金をかけない方法は「端子にアルミホイルを切って巻いて挟み込む」「端子の裏側に紙を挟んで端子の圧力を助ける」という方法もあります。

以上の方法を試してみると完璧に直りました。コンセントから抜いたまま2日間放置していてもBIOSはリセットされないようになりました。
「そんな馬鹿な?!」っていうローテクが案外効果を産む時もあるようですね。

それでもダメなら、、

道具もあって何か試したいという場合は、電子部品の付け直しという方法もあります。そもそも電子部品が壊れていればダメなのですが電子基板は年数が経ってくると部品も劣化してハンダも錆びます。物にもよりますがハンダが錆びると抵抗値が上がり電圧が下がって回路が不調になります。
ただしハンダの劣化は見れば分かるので、見分けがつかないならやらない方が良いです。どうしてもやってみたい場合は部品の横からハンダを少し足して一度溶かすだけで十分です。ハンダ付けした後の見た目が手を付ける前よりも少しでも美しくなかったら止めといた方が無難です。機械ほどの精密さは例え職人でも人間の指先では無茶なので潔く諦めましょう。

部品の故障も考えられるので素直にマザーボードの買い替えも検討するのが良いように思います。仮に電子回路の分かる人であっても、コンデンサ等の重要な箇所のパーツが壊れるというのは余程の事ですので他のパーツも寿命が近いと考えるのが妥当です。苦労して調べて直しても結局あまり長持ちしない事が多いです。本体の価格に対して見合わない程の時間が奪われてしまうように思います。
時間は貴重です。大切にしましょう。